東かおるバンドライブ終了
先日の3月7日、大阪・天満のBamboo Clubにて、”リーダーライブ”を終えました。
たくさんお越しいただき、本当にありがとうございました!
バンブークラブといえば、普段のボーカルレッスンで使わせていただいている大好きな場所。
古民家ならではの木の温もりと、プロピアニストも絶賛するこちらのグランドピアノの相性が抜群で、ここにウッドベースが入り、マイクアンプを通さない完全アコースティックのサウンドに、マイクを通す私の声も程よくブレンドする調整をし、ライブスタート。
尊敬し大好きなお二人のピアニスト牧知恵子、ベーシスト萬恭隆と私。
実は10年以上前に結成していたSky Endという私リーダーのバンドがあり、牧さんと萬さんも一緒だった。他に素晴らしいアメリカ人ミュージシャンが二人、ギターのJesse Forestと今はアメリカへ帰国したLarry Marshallと私。
↓懐かしいライブ写真が見つかりました!今はなきMr. Kelly’sで10年以上前のものです。
私の妊娠を機にバンド活動はストップし、ドラムのLarryは帰国。
たくさんライブはさせてもらっているものの、『自身のバンド』としては、実に10数年ぶり。
ボーカリストが自身のバンドを率いるのは並大抵のことではないのを重々知っている。
それがましてや自分より経験値や音楽的知識が多いミュージシャンを率いることは。
Sky End バンド時代はそう長くはなかったけど、今思えば自分の『やりたい事』と『出来る事』のバランスがまるでチグハグだった気が。(それはそれで楽しかったけど)メンバーには本当に助けられました。
その後は生活面では一転し母となり、そしてボーカリストとしてもいろいろなコラボユニットやソロボーカリストとして歌ってきています。
が、近年もう1人の自分が言うんです
「このままでいいのか?」「あるだろ、もっと他にも歌いたい曲が。」「あるだろ、他にも伝えたいことが。」
そう、普段のジャズライブではなかなか演奏できない様な大好きなコンテンポラリー曲や、または私のオリジナルをもっと作りもっとミュージシャンと深めていきたい。
そんな願望があったのにも関わらず、封印?後回し?にしていた自分がいました。
でも、もう人生折り返し入っているし、「何を待っているんだ!」「今だろ、今!」と自分に向き合うことにして、重たい腰を上げてライブブッキングするに至りました。
〜日時・会場・ミュージシャン・リハーサル・曲・アレンジ・フライヤー・宣伝・お客さんとのやり取りetc…〜
これ、全部リーダーがやる事なんです。
これが”リーダーバンド”です。
歌歌う前に疲れちゃうよ、って話w
他の方もされてるけどね、ホント、大変なんだから。
ここまでしても、伝えたいことがある。
これに尽きると思う。
先日、3月末に共演するトランペッターが「音楽はロマンだ」と言っていたけど、まさにそれだと思う。
だから、他の方もそうだけど”リーダーライブ”にはその人がいっぱい詰まっているから、ぜひ聴き逃さない方がいいよ。
えっと、アツく話はそれましたが、先日の”リーダーライブ”。
あまり奇をてらうことなく、自然な流れに身を任せられる様に心がけました。でもチャレンジはしたい。その間でゆらゆらしていた感じ。
そして、これまで私があまり考えることのなかった、『ライブの初めから最後までの音楽と気持ちの流れ』を考えて考えて(当日まで寝むれなかったほど💦)、選曲とセットリストを決めました。
今回の為に新しいオリジナルを2曲書きました。
ブラジリアンの曲 “Double Rainbow” は、25年前にアレンジャーに依頼して採譜してもらったけど、歌う人によって進行アレンジが違うし、コードもみんな違うしで、なかなか歌えるまでに至らなかったんですが、昨年思い切って譜面を自分で作り直し、歌える様になるのに25年掛かったものの、歌いました。(リハーサル後やライブ後もミュージシャンとまたフィールに関しては思案中)
また同じくブラジリアンでも私が大尊敬するボーカリスト、タチアナ・パーハもCDで歌う “Vento Bom”。
この曲大好きなんですが、実は3年前からこの曲を歌う為に、ポルトガル発音を教えてもらっていたんです。
そして初披露!
会場にいた方からも、「お〜、あの曲!」と反応をいただきました。
自分で言うのもなんですが、最低でも500回は歌詞読みと歌の練習をしたけど、まだ足りない・・・。
あと500回したら、ものになるのかなぁ。
これからもバンドで歌っていきたい曲の一つです。
長くなって来たので、最後の章ね💦
ジャズボーカリストとしては、これまでもたくさんジャズスタンダードを歌って来ておりますが、キャリアがもう25年ほどになって来ていて、良くも悪くも ”ジャズボーカリストの呪縛”があるんです。
さらって言ってますよね、ええ、でも呪縛ね🤣
例えば一例として
・どうしてもボーカルはフロントになるので、華型で盛り上げないといけない(名前もトップに来るし)
・ストレートに歌うと”つまらない”のではないか?
・お客さんに喜んでもらえる様 ”良く知られた”曲を中心にしないと
・インスト演奏でも有名な歌詞付き曲を歌うときはスキャットしないといけないのでは
・(私は初めからやってないけど)セクシー衣装着ないと
みたいな、プロとして長くやって来たからこその、マイルールでもあるのですが、それがとても邪魔をする時があるんです。
結構その辺、ジャズの器楽奏者の方は縦横無尽にやっていますよね。
もちろん、ご依頼をいただいたお仕事は誠心誠意をもって歌わせていただいていますし、なんだったら親子向けジャズコンサートで踊っちゃったりもします(たまにね)!
ただ、ジャズボーカルという後ろ盾に守られて?しがみ付いて?来た自分もあり、自分ももっと変化してみようと思っています。
こんな風に思えるのも、メンバーやお店の温かいお気持ちと、天使の様なお客さん達に見守っていただいてのものなので、本当に感謝しています。
私は10代から大好きなジャズボーカルを歌って来ていて、紛れもなくジャズフィールドで育ててもらったボーカリストなんですが、ジャズの世界もこの100年で随分と変化して来ています。
それはジャズの歴史を調べれば一目瞭然で、変化しているのがジャズだから。
これまでに学んだことを生かしつつ、『東かおるのフィルターを通してどう魅せていけるか?』『どう楽しんでいただけるか?』
に向き合っていきたいな、と思う今日この頃です。
これからもお付き合いいただけたら、喜んで踊っちゃうかもしれません笑
冗談はさておき、今後ともこんな私ですがどうぞよろしくお願いいたします♪
次回は2024年6月14日(金) 19:30〜、同じく大阪・天満のBamboo Clubにてリーダーライブが決定しました!
次も楽しみ!ぜひご予定下さいね。
先日のライブで好評だったオリジナル曲の一部をYouTubeにアップしました。ぜひお聴き下さい。
最後になりましたが、曲のお問い合わせもいただいたので、セットリストを書いてみます。
3/7 Set List
東かおるバンド
東かおる vocal
牧知恵子 piano
萬恭隆 bass
1st
- I Concentrate On you
- All The Things You Are
- Palhaço (Egberto Gismonti)
- セピア (東かおる)
- Indiana & Donna Lee
2nd
- Double Rainbow (music: Antônio Carlos Jobim, lyric: Gene Lees)
- On Green Dolphin Street
- 世界の不思議〜Wonders Of The World〜 (東かおる) ※動画あり
- Both Sides Now (Joni Mitchell)
- Vento Bom (music: André Mehmari, lyric: Sérgio Santos)
- <E.C.> East Of The Sun
この日のフライヤー。
この色合いに衣装を合わせてみたんです〜。